手洗いと贈り物は関係していることが判明【ハレとケと禊ぎの文化】
コロナ禍に”手洗い”の重要性が世界中に認識された近年。
手洗いと贈り物?
日本人特有の自然観と関連があることが判明!
ハレとケという概念
ハレ(晴れ)
お正月や節句、お盆、冠婚葬祭、
神社の祭礼やお寺の法会 を行う日
ケ(褻)
普段通りの日常生活を送る日
単調な日常に変化とけじめをつけていたそうです。
ハレの日は日常を抜け出して、晴れの日の着物(晴れ着)でお酒を飲み、赤飯やお餅を食べてお祝いをしていました。
ケは、日常生活。
死や病気などにより、生活が順調でいかなくなることを
ケガレ(気枯れ)
になると考えられてきました。
ケガレをはらう禊ぎ
日本では古来よりケガレを忌み嫌い、
禊ぎをして身のケガレを清めてからお祓いをするんだ。
禊ぎは、神様に近づくために川や海で体を洗い清めます。
それを簡素化したものが、
神社にある手水舎にて手を清め、
口をゆすぐ、という一連の行いです。
手洗いがどうやって贈り物と結びつくの?
贈答をするとき、のし紙やご祝儀袋を使いますが、
白が正式なのです。
贈り物を白い紙で包む、というのが日本古来からの習慣。
汚れや折り目が目立ちやすい白い紙をわざと使うことで
”あなたのためだけに用意しました”
という気持ちを表現しているのです
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白色には、
清浄・神聖・穢れのないものを意味し、
”不浄なものではありません”
という証。
ケガレを忌み嫌う日本独特の習慣。
穢れのないものを贈るという、
相手への気遣いにほかならないんだ。
まとめ
ケ(日常)でなくなる状態が、ケガレ。
穢れを忌み嫌う日本人が古来から行ってきた禊ぎ。
これが他人への態度としても表現され、
贈り物は不浄な白い紙で包み、
神様へお参りするときは、禊ぎを行う。
普段何気なく行っている習慣的な行動に、
とても意味深いものが染みついていたんだ、
ということに気づかされました。