Netflixおすすめ作品を独断と偏見で選ぶ【月刊ジョリオVol.1】2023年3月号

数ある作品の中から3つだけ選んだ

Netflix‥

日本での配信が始まったのは、2015年。

それからというもの、ぼくの生活の一部と化するのに

時間はさほどかからなかった。

破壊的な浸透力で身体の細胞に入り込み、

その増速能力たるや驚異的だったから仕方なかったんだ。

だから配信される作品で、

気になるものは片っ端からチェックしてきた。

それは今も続いている。

そんなNetflix有識者であるぼくが、

独断と偏見で

おすすめ作品3つを紹介したいと思う。

おすすめ3作品

ひとことで表現すると、

ブレイキング・バッドは、独特な犯罪ドラマ。

YOUー君がすべてーは、独特なサスペンスドラマ。

アグレッシブ烈子は、

独特な社会派コメディアニメである。


3つに共通することは、

とにかくクセが強い



ではひとつひとつ解説してみたいと思う。

ブレイキング・バッド

教師のウォルター・ホワイトが、

末期がんの診断を受けたことをきっかけに、

ドラッグ製造と販売に手を染める様子

を描いたもの。



ぼくがこのシリーズで最も気に入ってるのは、

キャラクターの描写が秀悦であるというところだ。



ウォルターは普通の人々の中で、

むしろ善良な市民であり、

優秀な化学教師であったが、

最も悪質な犯罪者の1人に成り上がる。

同じように、

ウォルターのパートナーであるジェシーも、

多くの人生の失敗を経験した後、薬物の世界へ。

ジェシーがまた色々とやらかすのだが、

そこがまた物語にスパイスを与えている。



このドラマは主要なキャラクターたちの、

良くも悪くも成長と変化を描いたドラマで、

深いキャラクター描写によって、

観る者を引き込む。


残念ながら

テーマは決して明るくはない。

でも重くて暗いこの陰惨な雰囲気も、

独特な個性を放っていて、

一度足を踏み入れたら最後まで見たくなる。

止まらない。

時間のない人は要注意。

かなり、やばい。


映像美がこれまた秀悦。

YOUー君がすべてー

ニューヨークで

書店を経営するジョー・ゴールドバーグが、

恋に落ちた女性ベックを”狙う”ドラマ。

このドラマの醍醐味は、ジョーの語り。

心の声。

ジョーの語りによって、

観ている側は、

ジョーの心理状態を深く知ることができる。

彼が常にベックの行動を監視する。

監視につぐ監視。

常に監視‥。

ストーキングその他、あらゆる犯罪行為を

ジョーがやるんだけども、

その描写が緊張感にあふれている。

YOUも、

はっきりいって非常に暗くて不気味。

震撼させるシーン多々あり。

なのに、ジョーの行動に共感してしまう‥

ような瞬間もあるゆえに、

この作品には奇妙な魅力があるんですよね。

観る者を引き込む魔力あり。

雰囲気はこれまた独特。

心に確実に残るから不思議だ。

アグレッシブ烈子

主人公の女性社員・烈子が、

仕事やプライベートで

様々なトラブルに巻き込まれる様子を描いた

コメディ。

烈子のキャラクターが最高。

烈子は、仕事に真面目。

自分の信念に従って突き進む強い意志を持つ。

しかし、プライベートでは意外な一面を見せる。

そこがアグレッシブ。

さらに烈子を取り巻くキャラクターたちが、

輪をかけて個性的。

身近に”そんな人いるよねー!”

と共感できるキャラクターが次々に登場する。

そんなキャラと烈子との掛け合いに爆笑。

1話完結形式なので、見やすく飽きなし。


内容が、

ビジネスや社会問題を取り上げていて

考えさせられる。

烈子を中心に繰り広げられる笑いと、

社会的なテーマを組み合わせたコメディ。

ビジネスマンや社会人には

特におすすめできるアニメ作品。

ちなみに自分のお気に入りは、

ゴリ先輩。

これは見てのお楽しみである。

まとめ





おすすめ作品を選び終えて
気づいたこと

光と闇、明と暗、善と悪が
共存して描かれている作品に魅かれる

ージョリオ
3作品の共通点がわかった

厳しい現実に、

主人公たちが自分なりの方法で

立ち向かっていく姿勢が描かれているということ。

  • ウォルターは家族のために
  • ジョーは愛する人を守るために
  • 烈子は自分の信念を貫くために



それぞれ

自分なりの戦いを繰り広げているということ。



簡単に解決できない問題がふりかかるが、

自分の信念を曲げることなく前進し、

最終的には自分の道を切りひらいていくのだ。




手段は良かれ悪かれあるが、

あらゆる困難に立ち向かっていく姿に

心を揺さぶられる。

社会問題がうまく盛り込まれている
  • アメリカの医療制度や麻薬問題(ブレイキング・バッド)
  • SNSの危険性やストーカー行為(YOU)
  • 日本社会における女性の立場や労働環境など(烈子)

身近な問題であるがゆえに、

考えさせられる部分が多いのだ。

現代社会に潜む問題に対して、

自分なりの答えを見つけようとする主人公たち。

彼らが直面する様々な困難を

自分自身の信念を貫き乗り越えていく様は、

逆境に打ち勝つことの大切さを教えてくれる。

人間は光と闇と共に生きている

日中が光なら、夜は闇に包まれる。

毎日その繰り返しの中で人間は暮らしている。

それが物語として表現されるのは、

すごく理にかなっている。

「ブレイキング・バッド」主人公のウォルターは、

元々は善良な高校の化学教師(光)。

癌という病気と家族の経済的な困難に直面し、

麻薬製造の世界(闇)に足を踏み入れ

多額の金銭を得ることに成功。

「YOU」主人公のジョーは、

恋愛において異常なまでに相手に執着し、

ストーキングする(闇)。

一方で、彼は自分自身にとって真実の愛(光)

を見つけるためにもがく。

彼の行動は、

愛と狂気の狭間に揺れ動くもの、

として描かれている。

「アグレッシブ烈子」主人公の烈子は、

日本のビジネスの世界で、

女性として古典的な立ち居振る舞いを強いられる。

真面目な良い子ちゃん烈子(光)

の仮面は、闇となって烈子を蝕む。

烈子が自分自身に向き合いながら、

成長する姿が描かれている。




これらの作品には、

光と闇、明と暗、善と悪、

の要素が共存している。

人間くささを感じるから、

そこに、ぼくは魅力を覚えるのです。